順張りと逆張り
上がっている株を買うのが順張り、下がっている株を買うのが逆張り。失敗の形が違う。
ひとことで言うと
上がっている株を買うのが順張り、下がっている株を買うのが逆張りです。
もう少しくわしく
株の買い方には、方向の違う2つの考え方があります。
| 順張り | 逆張り | |
|---|---|---|
| いつ買うか | 上がっているとき | 下がっているとき |
| 考え方 | 流れに乗る | 安くなったものを拾う |
| 前提 | 上昇は続く | 下落は行きすぎている |
| 典型的な失敗 | 高値掴み | 落ちてくるナイフを掴む |
順張りは、上昇の流れが続くという前提に立ちます。業績が伸びている会社や、新しい市場で伸びている会社を買う形です。成長株投資と相性があります。
逆張りは、下がりすぎたものはいずれ戻るという前提に立ちます。一時的な悪材料で売られた優良企業を拾う形です。割安株投資と相性があります。
どちらが正しいということはありません。前提が違うだけです。
重要なのは、自分がどちらをやっているか自覚することです。上がっているから買い、下がったからナンピンする。これは順張りで入って逆張りに切り替えたということで、一貫性がありません。
実際の数字で見る
同じ銘柄に対する、2つの買い方の結果を比べます。
順張り(上昇を確認してから買う)
| 時点 | 株価 | 行動 |
|---|---|---|
| 決算で増益発表 | 1,200円 | - |
| 3日後 | 1,350円 | 買う |
| 3か月後 | 1,680円 | +24% |
逆張り(下落したところで買う)
| 時点 | 株価 | 行動 |
|---|---|---|
| 下方修正を発表 | 1,200円 → 950円 | - |
| 翌日 | 920円 | 買う |
| 3か月後 | 640円 | -30% |
逆張りが失敗した理由は、下落に理由があったからです。業績悪化は続き、株価はさらに下がりました。
一方、順張りは上昇に理由があったため、流れが続きました。
ただし逆はいくらでも起こります。順張りで買った直後に材料が出尽くして下がる、逆張りで買った株が業績回復で2倍になる。結果は事前には分かりません。
ここに注意
逆張りは、初心者が最も損をしやすい手法です。
理由は、下がった株は安く見えるからです。1,200円だった株が920円なら、280円得したように感じます。
しかし株価に「もとの値段」という基準はありません。920円は、その時点で市場が妥当と判断した値段です。安いのではなく、評価が下がったのです。
逆張りが成立するのは、次の条件を満たすときだけです。
- 下落の理由を自分で確かめた
- その理由が一時的だと判断できる材料がある
- 判断が外れたときに撤退する条件を決めてある
この3つがないまま下がった株を買うのは、逆張りではなくただの値段に対する反応です。
そして失敗すると、ナンピンに進みます。さらに下がり、塩漬けになります。逆張りから始まる失敗は、この順番で進むことが多くあります。
一方、順張りにも固有の落とし穴があります。
すでに大きく上がった後に乗ると、高値掴みになります。
上昇が始まってから買うため、必ず底値より高く買うことになります。 これは手法の性質上、避けられません。問題は、上昇のどの段階にいるか分からないことです。
順張りで守るべきことは、損切りの位置をあらかじめ決めることです。流れに乗る手法である以上、流れが変わったら降りる必要があります。逆指値を使うのが確実です。
最後に、当サイトのデータについて。
当サイトが表示している指標は、逆張りの材料に偏っています。 PERやPBRが低い銘柄を上位に出す仕組みだからです。
つまり上位に並ぶ銘柄には、安い理由がある会社が混ざります。 数字が良いから買う、ではなく、なぜ安いのかを調べてから判断してください。 個別の銘柄ページで、過去の売上と利益の推移を確認できます。
関連する言葉
- 押し目(おしめ) 上昇が続いている途中で起きる、一時的な下げのこと。買いの機会とされる。
- 提灯(ちょうちん) 誰かの買いに乗って、後から追いかけて買うこと。灯りが消えると暗闇に取り残される。
- ナンピン(難平) 買った株が下がったとき、さらに買い増して平均の取得価格を下げる手法。初心者が資産を失う最大の原因でもある。
- 割安株(バリュー株) 会社の実力より株価が安く放置されている株。安い理由があるだけの場合もある。
- 最終更新
- 2026-09-16