カブシルベ KABUSHIRUBE
株を学ぶ / 売買の用語

ストップ高・ストップ安

1日に動ける値幅の上限と下限。これに達すると、売りたくても売れないことがある。

ひとことで言うと

1日に株価が動ける限界まで上がった状態がストップ高、下がった状態がストップ安です。

もう少しくわしく

株価が1日で何倍にも動いてしまうと、市場が混乱します。そこで取引所は、1日に動ける値幅をあらかじめ決めています。これを制限値幅と言います。

その上限まで上がった状態がストップ高、下限まで下がった状態がストップ安です。

制限値幅は、前日の終値の水準によって決まります。

前日の終値 1日の値幅制限
200円未満 ±50円
500円未満 ±80円
1,000円未満 ±150円
1,500円未満 ±300円
3,000円未満 ±500円
5,000円未満 ±700円
10,000円未満 ±1,500円

株価が低いほど、率で見た値幅は大きくなります。 300円の株なら±80円、つまり±27%動けます。3,000円の株は±500円で±17%です。

この制度は、投資家を守るためのものです。しかし守られると同時に、閉じ込められます。

実際の数字で見る

株価900円の銘柄でストップ安になった場合です。

値段
前日終値 900円
制限値幅 ±150円
ストップ安の値段 750円(-16.7%)
ストップ安の張り付き値幅制限まで下げた状態が数日続き、売りたくても売れない形。 発表前日 1日目 2日目 3日目 4日目 発表前の終値 3日で -41%
帯の3日間は売り注文ばかりで値がほとんど付かず、損切り注文を出していても約定しない
帯で示した3日間は、売り注文ばかりで値がほとんど付いていません。この間、損切り注文を出していても約定しません。説明のための模式図です。実在の銘柄・企業の数値ではありません。

問題はここからです。ストップ安に張り付くという状態があります。

板の状況
750円の売り注文 380万株
750円の買い注文 2万株

売りたい人が380万株いるのに、買いたい人は2万株しかいません。ほとんどの注文は成立しません。

そして翌日も同じことが起こります。

日 終値 累計
1日目 750円 -16.7%
2日目 630円 -30%
3日目 530円 -41%

3日間、売りたくても売れないまま、資産が4割減ります。

ここに注意

ストップ安に張り付いた株は、損切り注文を出していても売れません。

「下がったら損切りすればいい」という考えは、買ってくれる人がいることを前提にしています。ストップ安の張り付きでは、その前提が成り立ちません。

このような状況が起きるのは、次の場面です。

  • 業績の大幅な下方修正
  • 不正会計の発覚
  • 上場廃止の決定
  • 突然の増資発表

いずれも、取引時間外の発表で始まります。朝の9時にはすでに手遅れです。

一方、ストップ高にも注意すべき点があります。

ストップ高で買えたとしても、それは良いこととは限りません。

ストップ高に張り付いた株を買うには、大量の買い注文の列に並ぶ必要があります。約定するのは、ごく一部の人だけです。

そして買えた場合、翌日どうなるか。上がり続けることもあれば、寄り付きで大きく下げることもあります。ストップ高の翌日は、値幅制限が一時的に拡大される措置がとられることもあり、さらに激しく動きます。

ストップ高を追いかける行為は、提灯やイナゴと呼ばれるものと同じ構造です。

最後に、当サイトの姿勢を書いておきます。

ストップ高・ストップ安になった銘柄を、当サイトが推奨することはありません。 値幅制限に達するような急変は、その会社の価値が1日で2割変わったことを意味しません。情報が急に反映された結果です。

こうした場面で有利に立てるのは、発表の内容を1秒で判断できる仕組みを持つ側です。個人が後から追いかけて勝てる場所ではありません。

関連する言葉

  • 約定 売買が成立すること。注文を出した時点ではまだ成立していない。
  • 流動性 売りたいときに売れるかどうかの度合い。低い銘柄は、自分の注文で株価が動いてしまう。
  • 窓(ギャップ) チャートに現れる空白。前日の値段と当日の値段が離れて取引が始まったときにできる。
  • 狼狽売り(ろうばいうり) 株価の急落に慌てて、冷静な判断をせずに売ってしまうこと。
最終更新
2026-09-16