販管費
商品を売るため、会社を動かすためにかかる費用。削れば利益は増えるが、将来を削ることもある。
ひとことで言うと
商品を売るため、そして会社を動かすためにかかる費用です。
もう少しくわしく
正式には販売費及び一般管理費と言います。長いので販管費(はんかんひ)、あるいはSG&Aと呼ばれます。
売上原価との違いは、次のとおりです。
| 何の費用か | 例 | |
|---|---|---|
| 売上原価 | 商品そのものを作る・仕入れる | 材料費、仕入れ代 |
| 販管費 | 売るため・会社を動かすため | 給料、家賃、広告費 |
販管費に含まれる主なものです。
販管費の内訳は、有価証券報告書で確認できます。 決算短信には合計額しか載らないことが多いため、中身を知りたい場合は有報を見てください。
実際の数字で見る
売上高1,000億円の会社で、販管費の中身を並べます。
| 項目 | 金額 | 売上高比 |
|---|---|---|
| 人件費 | 148億円 | 14.8% |
| 広告宣伝費 | 62億円 | 6.2% |
| 研究開発費 | 38億円 | 3.8% |
| 地代家賃 | 24億円 | 2.4% |
| 減価償却費 | 18億円 | 1.8% |
| その他 | 10億円 | 1.0% |
| 合計 | 300億円 | 30.0% |
この会社の売上総利益が380億円なら、営業利益は80億円です。
販管費率(販管費 ÷ 売上高)は30%。この割合が、その会社の動かすのにかかる重さを表します。
ここに注意
販管費が減って営業利益が増えたとき、何を削ったのかを必ず確認してください。
営業利益を増やす方法は2つしかありません。売上を増やすか、費用を減らすかです。
そして費用の削減には、性質の違うものが混ざっています。
| 削った費用 | 短期 | 数年後 |
|---|---|---|
| 無駄な事務作業、不採算店の閉鎖 | 利益増 | 問題なし |
| 広告宣伝費 | 利益増 | 売上が減りうる |
| 研究開発費 | 利益増 | 新製品が出なくなる |
| 人件費(給料・教育) | 利益増 | 人が辞める |
下の3つは、将来の売上を今の利益に換えていることになります。
決算で「営業利益が前年比30%増」と報じられても、売上高が横ばいで販管費だけ減っているなら、中身を見る必要があります。
有価証券報告書の販管費の内訳を、前の年と並べてください。研究開発費が半減していれば、それは利益の改善ではなく、将来の取り崩しです。
逆の見方もできます。
販管費が増えて利益が減っている会社が、必ずしも悪いとは限りません。
新規の出店、新製品の開発、人材の採用。こうした支出は、数年後の売上を作るための投資です。今の利益は減りますが、それは意図した結果かもしれません。
見分ける方法は、その支出が何に使われたかを会社自身が説明しているかです。決算短信や決算説明資料に書かれています。説明がない場合は、単に費用が膨らんだだけの可能性があります。
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- 最終更新
- 2026-09-16