売上総利益(粗利)
売上高から売上原価だけを引いた利益。商品そのものの儲けの厚さを表す。
ひとことで言うと
売った金額から、その商品の仕入れや製造にかかったお金だけを引いた利益です。
もう少しくわしく
粗利(あらり)と呼ばれることのほうが多い数字です。
売上総利益 = 売上高 − 売上原価
ラーメン屋で考えます。1杯900円のラーメンに、麺・スープ・具材が合わせて280円かかったとします。
粗利 = 900円 − 280円 = 620円
この620円から、家賃や人件費や光熱費を払います。残ったものが営業利益です。
粗利が表しているのは、商品そのものの儲けの厚さです。
そして割合で見たものが粗利率(売上総利益率)です。
粗利率 = 620円 ÷ 900円 = 約69%
実際の数字で見る
業種によって、粗利率はまったく違います。
| 業種 | 粗利率の目安 | 理由 |
|---|---|---|
| ソフトウェア | 80〜90% | 複製の費用がほぼゼロ |
| 医薬品 | 70〜85% | 特許で守られている |
| 飲食 | 60〜70% | 材料費が原価 |
| 小売 | 25〜35% | 仕入れて売るだけ |
| 卸売 | 10〜20% | 仲介の役割 |
| 建設 | 15〜25% | 資材と外注費が原価 |
スーパーの粗利率が28%でも、それは低いのではなくその業種ではそういうものです。
重要なのは、同じ業種の中で高いか低いか、そしてその会社自身の過去と比べてどうかです。
ここに注意
粗利率が下がり始めたら、値下げか原材料高のどちらかが起きています。
粗利率は、その会社の値決めの力を映します。
| 粗利率の動き | 考えられること |
|---|---|
| 上がっている | 値上げできた/原価が下がった/高く売れる商品が増えた |
| 下がっている | 値下げしないと売れない/原材料が上がったが転嫁できない |
売上高が伸びていても粗利率が下がっているなら、値引きで数量を稼いでいる可能性があります。この状態は長続きしません。
もう一つ、見落とされやすい点があります。
原価に何を含めるかは、会社によって違います。
たとえば工場で働く人の給料は、売上原価に入る場合と販管費に入る場合があります。どちらに入れるかで粗利率は変わります。
そのため、他社と粗利率を比べるときは注意が必要です。同じ業種でも、原価の範囲が違えば数字は比較できません。
確実なのは、その会社の過去5年の粗利率を並べることです。同じ会社なら、原価の範囲は基本的に変わりません。
| 5年前 | 4年前 | 3年前 | 2年前 | 前期 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 粗利率 | 34.2% | 33.8% | 32.1% | 30.4% | 28.7% |
これは明確な悪化です。売上高が伸びていても、商品の力が落ちていることを示します。
なお、当サイトが表示している財務データには売上総利益を含めていません。EDINETから取得できる項目を優先した結果です。確認したい場合は、決算短信の損益計算書を見てください。
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- 最終更新
- 2026-09-16