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株を学ぶ / 基礎指標

売上総利益(粗利)

売上高から売上原価だけを引いた利益。商品そのものの儲けの厚さを表す。

ひとことで言うと

売った金額から、その商品の仕入れや製造にかかったお金だけを引いた利益です。

もう少しくわしく

損益計算書のなかの売上総利益売上高から売上原価だけを引いた段階が売上総利益であることを示した図。 1,000 売上高 -620 売上原価 380 売上総利益 -300 販管費 80 営業利益 -15 営業外収支 65 経常利益 -21 税金など 44 当期純利益 億円
その時点の利益差し引かれる費用
売上高から売上原価だけを引いた段階が売上総利益です。ここから販管費を引くと営業利益になります。説明のための模式図です。実在の銘柄・企業の数値ではありません。

粗利(あらり)と呼ばれることのほうが多い数字です。

売上総利益 = 売上高 − 売上原価

ラーメン屋で考えます。1杯900円のラーメンに、麺・スープ・具材が合わせて280円かかったとします。

粗利 = 900円 − 280円 = 620円

この620円から、家賃や人件費や光熱費を払います。残ったものが営業利益です。

粗利が表しているのは、商品そのものの儲けの厚さです。

そして割合で見たものが粗利率(売上総利益率)です。

粗利率 = 620円 ÷ 900円 = 約69%

実際の数字で見る

業種によって、粗利率はまったく違います。

業種 粗利率の目安 理由
ソフトウェア 80〜90% 複製の費用がほぼゼロ
医薬品 70〜85% 特許で守られている
飲食 60〜70% 材料費が原価
小売 25〜35% 仕入れて売るだけ
卸売 10〜20% 仲介の役割
建設 15〜25% 資材と外注費が原価

スーパーの粗利率が28%でも、それは低いのではなくその業種ではそういうものです。

重要なのは、同じ業種の中で高いか低いか、そしてその会社自身の過去と比べてどうかです。

ここに注意

粗利率が下がり始めたら、値下げか原材料高のどちらかが起きています。

粗利率は、その会社の値決めの力を映します。

粗利率の動き 考えられること
上がっている 値上げできた/原価が下がった/高く売れる商品が増えた
下がっている 値下げしないと売れない/原材料が上がったが転嫁できない

売上高が伸びていても粗利率が下がっているなら、値引きで数量を稼いでいる可能性があります。この状態は長続きしません。

もう一つ、見落とされやすい点があります。

原価に何を含めるかは、会社によって違います。

たとえば工場で働く人の給料は、売上原価に入る場合と販管費に入る場合があります。どちらに入れるかで粗利率は変わります。

そのため、他社と粗利率を比べるときは注意が必要です。同じ業種でも、原価の範囲が違えば数字は比較できません。

確実なのは、その会社の過去5年の粗利率を並べることです。同じ会社なら、原価の範囲は基本的に変わりません。

5年前 4年前 3年前 2年前 前期
粗利率 34.2% 33.8% 32.1% 30.4% 28.7%

これは明確な悪化です。売上高が伸びていても、商品の力が落ちていることを示します。

なお、当サイトが表示している財務データには売上総利益を含めていません。EDINETから取得できる項目を優先した結果です。確認したい場合は、決算短信の損益計算書を見てください。

関連する言葉

  • 売上高 会社が1年で売った金額の合計。利益ではないので、ここから費用を引く必要がある。
  • 販管費 商品を売るため、会社を動かすためにかかる費用。削れば利益は増えるが、将来を削ることもある。
  • 営業利益 本業だけで稼いだ利益。会社の実力を最も素直に表す数字。
  • 営業利益率 売上100円のうち、本業の儲けが何円残るかを示す割合。会社の稼ぐ効率を表す。
最終更新
2026-09-16