インサイダー取引
公表前の重要情報を知って売買する犯罪。知人から聞いた場合も処罰の対象になる。
ひとことで言うと
まだ公表されていない重要な情報を知ったうえで売買することです。犯罪です。
もう少しくわしく
会社の重要な情報は、適時開示によって全員へ同時に公表されます。その公表より前に情報を知った人が売買することを、インサイダー取引と呼びます。
金融商品取引法で禁じられており、5年以下の懲役または500万円以下の罰金、あるいはその両方が科されます。得た利益は没収されます。
対象になるのは、会社の関係者だけではありません。
| 立場 | 対象か |
|---|---|
| 役員・社員 | 対象 |
| 取引先、監査法人、印刷会社の担当者 | 対象 |
| 上の人たちから情報を聞いた人 | 対象 |
| 自分で業績を予想しただけの人 | 対象外 |
重要なのは3行目です。社員本人でなくても、その人から聞いて売買すれば処罰されます。 家族でも友人でも同じです。
たとえば「親が勤めている会社が、来週合併を発表するらしい」と聞いて株を買えば、それはインサイダー取引です。
実際の数字で見る
対象となる情報には、法律で定められた基準があります。たとえば次のようなものです。
| 情報 | 基準の例 |
|---|---|
| 増資 | 一定金額以上の新株発行 |
| 業績の変動 | 売上高で10%以上、利益で30%以上のずれ |
| 災害による損害 | 純資産の3%以上 |
| 合併・買収の決定 | 決定した時点 |
「決定した時点」という部分に注意してください。正式な契約を結んだ日ではありません。 会社の中で実質的に決まった時点から、すでに対象になります。
ここに注意
「バレないだろう」は成り立ちません。証券取引は全件が記録されています。
証券取引等監視委員会は、重要な発表の前後で不自然な売買がなかったかを機械的に調べています。
- 普段まったく売買しない口座が、発表の3日前に突然その銘柄を買った
- 買った人と会社の関係者に、家族や取引のつながりがあった
この2つが揃えば調査が始まります。匿名の取引は存在しません。 証券口座には本人確認があり、すべての売買に日時の記録が残ります。
投資家として覚えておくべきことは、次の一点です。
「まだ公表されていない儲かる話」は、聞いた時点で危険です。
SNSや知人から「ここだけの話だが」と銘柄を勧められることがあります。その情報が本物なら、使えばインサイダー取引になります。偽物なら、単に損をします。
どちらに転んでも、得はありません。
判断は、誰でも読める公表情報にもとづいて行ってください。当サイトが使っているデータも、すべて公表済みの情報です。J-Quants(日本取引所グループ)とEDINET(金融庁)から取得しています。
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- 最終更新
- 2026-09-16