受渡日(うけわたしび)
売買が成立した日ではなく、実際にお金と株が動く日。2営業日後になる。
ひとことで言うと
売買が成立した日ではなく、実際にお金と株が移動する日のことです。
もう少しくわしく
株を買うと、注文が成立します。これを約定といいます。
しかし、その日にお金が引かれるわけではありません。
| 日 | 呼び方 | 起きること |
|---|---|---|
| 売買が成立した日 | 約定日 | 値段と株数が決まる |
| その2営業日後 | 受渡日 | お金と株が実際に動く |
これを「T+2」と呼びます。Tは約定日(Trade date)、+2は2営業日後という意味です。
なぜ間が空くのか。証券会社どうしの事務処理に時間がかかるためです。かつては3営業日後でしたが、2019年から2営業日後に短縮されました。
ここで大事なのは、営業日で数える点です。土日と祝日は数えません。
| 約定日 | 受渡日 |
|---|---|
| 月曜日 | 水曜日 |
| 木曜日 | 月曜日(土日を飛ばす) |
| 金曜日 | 火曜日 |
実際の数字で見る
受渡日を知らないと困るのは、株主の権利に関わるときです。
配当や株主優待をもらうには、権利確定日にその会社の株主名簿に載っている必要があります。
名簿に載るのは、受渡日です。約定日ではありません。
3月31日が権利確定日の会社で、その月末が次のような並びだったとします。
| 日付 | 曜日 | |
|---|---|---|
| 3月27日 | 金 | |
| 3月30日 | 月 | 権利付最終日 |
| 3月31日 | 火 | 権利落ち日・権利確定日 |
| 4月1日 | 水 |
3月30日に買えば、受渡日は4月1日です。では権利は取れないのでしょうか。
取れます。権利確定日の2営業日前までに買えば、名簿に載るように制度が組まれています。この日を権利付最終日といいます。
| いつ買ったか | 配当・優待 |
|---|---|
| 3月30日まで | もらえる |
| 3月31日以降 | もらえない |
1日違うだけで、もらえるかどうかが変わります。
そして、権利付最終日の翌日を権利落ち日といいます。配当の分だけ株価が下がりやすい日です。
ここに注意
年末とNISAで、受渡日を知らないと損をします。
1. 年末の売買
その年の損益に入るかどうかは、受渡日で決まります。
12月の最終営業日に売っても、受渡日は翌年になります。つまりその年の損益には入りません。
利益や損失を年内に確定させたい場合は、年内最後の受渡日に間に合う日までに売買する必要があります。目安は大納会の2営業日前です。
これを知らずに12月30日に損切りしても、その年の損益通算には使えません。
2. NISAの枠
NISAの年間投資枠を使い切りたいときも、受渡日ベースです。
12月末ぎりぎりに買っても、受渡が翌年になれば翌年の枠を使うことになります。年内の枠を使いたいなら、12月の早い時期に買ってください。
3. 売った代金ですぐ別の株を買えるか
買えます。 多くの証券会社では、売却して受渡前でも、その代金で別の株を買えます。
ただし、現金として出金できるのは受渡日以降です。「売ったのに、お金が引き出せない」と驚かないでください。
最後に、覚え方を書いておきます。
約定日は「約束した日」、受渡日は「渡した日」。
株を買うのは、その場で品物を受け取る買い物ではありません。 注文した2営業日後に届く取り寄せに近いものです。
関連する言葉
- 約定 売買が成立すること。注文を出した時点ではまだ成立していない。
- 権利確定日と権利落ち日 配当や優待をもらえる株主が決まる日と、その翌営業日に株価が下がりやすい現象。
- NISA(ニーサ) 投資で得た利益に税金がかからない制度。通常は約20%が引かれる。
- 特定口座 証券会社が税金の計算をしてくれる口座。源泉徴収ありを選べば、原則として確定申告が不要になる。
- 株主優待 会社が株主に贈る、自社製品や割引券などの品物やサービス。日本独自の慣習。
- 最終更新
- 2026-09-17