TOB(株式公開買付け)
買い手が「この価格で買います」と公表して株を買い集めること。市場価格より高い値段がつくことが多い。
ひとことで言うと
「1株3,000円で買います」と新聞広告のように公表して、株を買い集める手続きです。
もう少しくわしく
TOBは Take Over Bid の略です。日本語では株式公開買付けと言います。
ある会社が別の会社を買収したいとき、市場で少しずつ買い集めると、買うたびに株価が上がってしまいます。結果として、いくらかかるか読めません。
そこで「期間」「価格」「買い集める株数」を先に公表し、応じる人を募る方法をとります。これがTOBです。
流れはこうなります。
- 買い手が条件を公表する(例:1株3,000円、30日間、発行済株式の51%まで)
- 株主は、応じるか応じないかを選ぶ
- 期間が終わったら、応じた株主に代金が支払われる
株主にとって重要なのは、買付価格が現在の株価より高く設定されるのが普通という点です。この上乗せ分をプレミアムと呼びます。20〜40%程度がよく見られます。
そのため、TOBが発表されると株価はその日のうちに買付価格の近くまで急騰します。
実際の数字で見る
株価2,000円の会社に、1株2,800円のTOBが発表されたとします。
| 金額 | |
|---|---|
| 発表前の株価 | 2,000円 |
| TOB価格 | 2,800円 |
| プレミアム | 800円(40%) |
100株持っていた人は、20万円の価値が28万円になります。
ただし発表翌日、株価はいきなり2,800円になるのではなく、2,750円前後で落ち着くことが多いです。差額の50円は、「TOBが成立しないかもしれない」という不確実性の分です。
ここに注意
発表後に飛びついて買っても、儲けはほとんど残りません。
上の例で発表後に2,750円で買ったとします。TOBに応じて2,800円で売れても、利益は1株50円です。手数料と税金を引けば、ほとんど残りません。
その一方で、TOBが不成立になれば株価は元の2,000円近くまで戻ります。上は50円、下は750円という賭けです。割に合いません。
TOBには、株主が知っておくべき点がもう2つあります。
1つ目。応じないという選択もできます。 ただし買い手が大多数の株を取得すると、会社は上場廃止になります。その後は株式併合によって、残った株主も強制的に現金化されるのが通例です。買付価格と同じ額が支払われるため、多くの場合は最初から応じるのと変わりません。
2つ目。TOBには2つの性格があります。
- 友好的TOB … 買われる側の会社も賛同している。成立しやすい
- 敵対的TOB … 買われる側が反対している。成立するか読めない
買われる側の会社は、TOBに対する意見(賛同・反対・中立)を必ず公表します。適時開示で確認できます。敵対的TOBの場合、対抗して別の買い手が現れ、より高い価格を提示することもあります。
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- 最終更新
- 2026-09-16