株式併合
複数の株を1株にまとめること。株価は上がるが株数は減り、持っている価値の合計は変わらない。
ひとことで言うと
株式分割の逆です。2株を1株にまとめ、株価は2倍、株数は半分になります。
もう少しくわしく
500円玉2枚を、1,000円札1枚に両替する。手元の金額は同じ1,000円です。
株式併合はこれと同じです。10株を1株にまとめると、株数は10分の1、株価は10倍になります。持っている株の価値の合計は変わりません。
では、なぜ会社は併合するのか。理由は主に3つです。
- 株価が下がりすぎた。 東京証券取引所は、株価が極端に低い状態を望ましくないと考えています
- 株主の管理費用を減らしたい。 株主1人あたり、通知の郵送などで年数百円の費用がかかります
- 上場維持の基準を満たすため。 後述します
株式分割が「買いやすくするため」の前向きな制度であるのに対し、株式併合は後ろ向きの事情で行われることが多いという違いがあります。
実際の数字で見る
株価80円の銘柄が10株→1株に併合した場合。
| 併合前 | 併合後 | |
|---|---|---|
| 株価 | 80円 | 800円 |
| 持っている株数 | 1,000株 | 100株 |
| 資産価値 | 8万円 | 8万円(変わらず) |
計算上は損得ゼロです。しかし実際には、次の問題が起きます。
ここに注意
端数が出ると、株ではなく現金で返ってきます。
たとえば150株を持っていて、10株→1株の併合が行われたとします。150 ÷ 10 = 15株となり、ちょうど割り切れます。
しかし155株だった場合、15.5株になります。この0.5株分は株として残らず、会社が売却して現金で返す扱いになります。自分の意思とは関係なく、一部を売らされることになります。
もう一つ、より重要な点があります。
株式併合は、上場廃止の準備として使われることがあります。
極端な併合、たとえば「10万株を1株に」といった内容が発表されたとき、ほとんどの株主の持ち株は端数になります。結果として全員が現金で締め出され、少数の大株主だけが残る形になります。
これは会社を非上場化する(株式市場から退出する)手段の一つです。MBOやTOBの最終段階で使われます。
株式併合の発表を見たときは、比率がどれくらいかを必ず確認してください。2株を1株、5株を1株程度なら通常の調整です。しかし桁違いの比率であれば、それは上場廃止の話です。
関連する言葉
- 株式分割 1株を複数に分けて株数を増やすこと。株価は下がるが、持っている価値の合計は変わらない。
- 単元株(たんげんかぶ) 株を売買するときの最小単位。日本では原則100株。
- 上場廃止 株式市場での売買ができなくなること。理由によって、株主が受け取れる金額はまったく違う。
- 時価総額 株価に発行済みの株数をかけた金額。その会社全体を今の値段で買うときの総額。
- 最終更新
- 2026-09-16