ストップ高張り付き
ストップ高のまま値が動かない状態。買いたくても買えず、売る側も売れない。
ひとことで言うと
ストップ高の値段のまま動かなくなり、買い注文だけが積み上がっている状態です。
もう少しくわしく
ストップ高は、1日に上がれる限界まで上がった状態です。そこで買い注文が殺到し、売る人がいなくなると、値段が動かなくなります。これが張り付きです。
板を見ると、こうなっています。
| 売り株数 | 値段 | 買い株数 |
|---|---|---|
| 0 | 1,200円(ストップ高) | 840万株 |
売りがゼロ、買いが840万株。売る人がいないので、取引が成立しません。
このとき起きることは2つです。
1. 買いたくても買えません。
840万株の行列に並ぶことになります。成立するのは、わずかに出た売り注文の分だけです。
2. 持っている人は、売れば確実に売れます。
買い手が大量にいるためです。ただし、売れば張り付きが崩れる方向に働きます。
実際の数字で見る
ストップ高で成立する株数は、比例配分という方法で割り当てられます。
| 内容 | |
|---|---|
| 売り注文 | 12万株 |
| 買い注文 | 840万株 |
| 成立率 | 約1.4% |
10万株の買い注文を出しても、成立するのは約1,400株です。
そのため、注文を出す側にはこうした行動が生まれます。
- 実際に欲しい量より多く注文を出す(配分を増やすため)
- 結果として買い注文がさらに膨らみ、成立率がさらに下がる
行列が行列を呼ぶ構造になっています。
ここに注意
張り付きが解けた瞬間が、最も危険です。
ストップ高に張り付いている間、株価は動きません。しかし解けた瞬間に、一気に下げることがあります。
理由は、行列の中身にあります。
| 買い注文の中身 | 解けたときの行動 |
|---|---|
| 本当に欲しくて並んでいる人 | 買い続ける |
| 配分目当てで多めに出した人 | すぐ取り消す |
| 上がるから並んだだけの人 | 買わない、または売る |
後者2つが多ければ、買い支えは見た目より薄いということです。
そして、翌日以降の展開です。
| 日 | 株価 | 状態 |
|---|---|---|
| 1日目 | ストップ高 | 張り付き |
| 2日目 | ストップ高 | 張り付き |
| 3日目 | 寄り付きで +8% | 解ける |
| 3日目 終値 | -4% | 売りに押される |
| 5日目 | -22% | — |
3日目に買えた人が、いちばん高いところで買ったことになります。
イナゴタワーと同じ構造です。
もう一点、注意すべきことがあります。
張り付いた理由を確認してください。
| 理由 | その後 |
|---|---|
| TOBの発表(買付価格まで上がる) | 価格が確定している。理屈がある |
| 大幅な上方修正 | 業績の裏付けがある |
| 提携の発表(金額の記載なし) | 業績への影響は不明 |
| SNSで話題になった | 根拠なし |
適時開示の原文を読めば、区別できます。見出しだけでは分かりません。
当サイトの姿勢を書いておきます。
ストップ高になった銘柄を、当サイトが推奨することはありません。
1日で株価が上限まで動くような場面で有利に立てるのは、発表を1秒で判断できる仕組みを持つ側です。個人が後から並んで勝てる場所ではありません。
関連する言葉
- ストップ高・ストップ安 1日に動ける値幅の上限と下限。これに達すると、売りたくても売れないことがある。
- 板(いた) 買いたい人と売りたい人の注文が、値段ごとに並んでいる一覧表のこと。
- 流動性 売りたいときに売れるかどうかの度合い。低い銘柄は、自分の注文で株価が動いてしまう。
- イナゴ 話題になった銘柄に短時間で群がり、急騰させてすぐ去っていく投資家たちのこと。
- 最終更新
- 2026-09-16