四半期開示
3か月ごとの業績発表。2024年度から四半期報告書が廃止され、決算短信に一本化された。
ひとことで言うと
上場企業が、3か月ごとに業績を発表する仕組みです。
もう少しくわしく
会社の成績は、1年に1度だけ出るのでは遅すぎます。1年待たないと業績が悪化していることに気づけないなら、投資家は判断できません。
そこで、3か月ごとに区切って発表させています。この区切りを四半期といいます。
3月決算の会社なら、こう区切られます。
| 呼び方 | 期間 |
|---|---|
| 第1四半期(1Q) | 4月〜6月 |
| 第2四半期(2Q・中間期) | 7月〜9月 |
| 第3四半期(3Q) | 10月〜12月 |
| 通期(本決算) | 4月〜翌3月 |
ここで、近年に大きな変更がありました。知らないと混乱します。
2024年4月以降に始まる事業年度から、第1四半期と第3四半期の「四半期報告書」が廃止されました。
| 以前 | 現在 | |
|---|---|---|
| 第1四半期 | 決算短信 + 四半期報告書 | 決算短信だけ |
| 第2四半期 | 決算短信 + 四半期報告書 | 決算短信 + 半期報告書 |
| 第3四半期 | 決算短信 + 四半期報告書 | 決算短信だけ |
| 通期 | 決算短信 + 有価証券報告書 | 決算短信 + 有価証券報告書 |
同じ内容を2回出していたため、1回にまとめられました。これを「一本化」といいます。
なくなったのは書類であって、発表そのものは続いています。 3か月ごとに業績が分かる点は変わりません。
実際の数字で見る
3月決算の会社を1年間追うと、発表はこうなります。
| 時期 | 出るもの | 分かること |
|---|---|---|
| 5月上旬〜中旬 | 通期の決算短信 | 前年度の結果と、今年度の予想 |
| 6月下旬 | 有価証券報告書 | 詳しい中身(監査済み) |
| 8月上旬〜中旬 | 第1四半期の決算短信 | 3か月分の進み具合 |
| 11月上旬〜中旬 | 第2四半期の決算短信 | 半年分の進み具合 |
| 11月下旬 | 半期報告書 | 半年分の詳しい中身 |
| 2月上旬〜中旬 | 第3四半期の決算短信 | 9か月分の進み具合 |
年に4回、業績の発表があります。
四半期の数字は、通期予想に対してどこまで進んだかを見るために使います。これを進捗率といいます。
| 金額 | |
|---|---|
| 通期の営業利益予想 | 100億円 |
| 第1四半期の営業利益 | 32億円 |
| 進捗率 | 32% |
1年の4分の1が終わって32%なら、予想より速いペースです。このまま進めば上方修正の可能性が出てきます。
逆に第1四半期で15%しか進んでいなければ、下方修正が近いかもしれません。
ここに注意
決算短信の数字は、監査を受けていません。
ここが最も大事な点です。
| 書類 | 監査法人のチェック |
|---|---|
| 決算短信 | なし(速報のため) |
| 半期報告書 | あり(レビュー) |
| 有価証券報告書 | あり(監査) |
決算短信は「速さを優先した速報値」です。後から訂正されることがあります。
もう1つ、進捗率の見方に落とし穴があります。
季節の偏りを無視すると、判断を誤ります。
すべての会社が、1年を通して均等に稼ぐわけではありません。
| 業種 | 稼ぐ時期 |
|---|---|
| エアコンや飲料 | 夏に偏る |
| 暖房器具 | 冬に偏る |
| ゲームや玩具 | 年末に偏る |
| 建設 | 年度末(3月)に偏る |
暖房器具の会社が、第1四半期(4月〜6月)で進捗率10%だったとします。これは普通のことです。「予想を大きく下回っている」と判断するのは間違いです。
正しい見方は、前年の同じ四半期と比べることです。
去年の第1四半期の進捗率は何%だったか。今年はそれより上か下か。
これなら、季節の偏りを取り除いて比べられます。会社は前年同期の数字も一緒に出しているので、必ず並べて見てください。
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- 最終更新
- 2026-09-17