三尊天井(ヘッドアンドショルダー)
真ん中がいちばん高い3つの山。ネックラインを割ると下落とされるが、後から名前が付く。
ひとことで言うと
真ん中がいちばん高い3つの山を作った後、下に抜けると下落に転じるとされる形です。
もう少しくわしく
英語では Head and Shoulders(頭と両肩)。日本では三尊天井と呼ばれます。仏像を3体並べた「三尊像」の形に似ていることが由来です。
構成はこうです。
| 部分 | 内容 |
|---|---|
| 左肩 | 最初の山 |
| 頭 | いちばん高い山 |
| 右肩 | 3つ目の山。頭より低い |
| ネックライン | 2つの谷を結んだ線 |
意味を人の動きで考えると分かります。
- 上がって、いったん下げる(左肩)
- もう一度上がり、さらに高い値段をつける(頭)
- 3度目の挑戦では、頭まで届かない(右肩)
3度目に届かなかったということは、買う力が尽きたということです。そこでネックラインを割ると、そこまで買っていた人が損切りに回ります。
上下を逆にした形は逆三尊(インバース・ヘッドアンドショルダー)で、上昇に転じる形とされます。
実際の数字で見る
| 部分 | 株価 |
|---|---|
| 左肩 | 1,340円 |
| 谷 | 1,160円 |
| 頭 | 1,580円 |
| 谷 | 1,190円 |
| 右肩 | 1,360円 |
| ネックライン | 約1,175円 |
頭からネックラインまでの値幅は約405円です。
この形では「ネックラインからさらに同じ値幅だけ下げる」という見方があります。1,175円 − 405円 = 770円が目安、という考え方です。
ただしこれは経験則であり、そうなる保証はありません。
ここに注意
三尊天井は、形が完成してから名前が付きます。その最中には分かりません。
右肩を作っている時点で考えられる可能性は、次のどれもあります。
- ネックラインを割って下がる → 三尊天井だった
- 右肩を超えて上がる → 三尊天井ではなかった
- 4つ目の山ができる → 別の形
つまり完成する前に判断することはできず、完成した時点ではすでに下げた後です。
もう2つ、実務的な問題があります。
1. 「頭より低い右肩」の判定に決まりがない。
右肩が頭より3%低ければ三尊でしょうか。1%なら。明確な基準はありません。 見る人によって判断が分かれます。
2. 探せば見つかってしまう。
どんなチャートでも、期間を区切って見れば3つの山は見つかります。後から「ここが三尊だった」と言うのは簡単です。
そして最も重要な点です。
形は、会社に何が起きたかを説明しません。
右肩で止まった理由は、決算が予想に届かなかったからかもしれませんし、市場全体が下げたからかもしれません。理由を知らないまま形だけで判断すると、次に何が起きるかも分かりません。
当サイトがチャートの形を抽出条件に使っていないのは、この理由によります。ただし形を知っておくこと自体には意味があります。 掲示板やSNSで「三尊だから売り」と書かれているのを見たとき、それが何を根拠にした発言かを判断できるようになるためです。
関連する言葉
- ダブルトップ ほぼ同じ高さの山を2つ作り、間の谷を割ると下落とされる形。後から名前が付くことが多い。
- 支持線と抵抗線 何度も反発している下値と、跳ね返されている上値に引く線。多くの人が意識するため機能する。
- だまし 買いや売りのサインが出たのに、直後に反対方向へ動いてしまうこと。
- 高値掴み(たかねづかみ) 株価が一番高いところで買ってしまい、その後の下落に巻き込まれること。
- 最終更新
- 2026-09-16