逆三尊(逆ヘッドアンドショルダー)
真ん中がいちばん深い谷を3つ作る形。ネックラインを上に抜けると上昇とされる。
ひとことで言うと
谷が3つ並び、真ん中の谷がいちばん深い形です。
もう少しくわしく
三尊天井を上下にひっくり返した形です。英語では逆ヘッドアンドショルダーと呼ばれます。
3つの谷に、それぞれ名前がついています。
| 名前 | 位置 |
|---|---|
| 左肩 | 1つ目の谷 |
| 頭 | 真ん中。いちばん深い |
| 右肩 | 3つ目の谷。左肩と同じくらいの深さ |
人の頭と両肩を、逆さまにした形に見えることからこう呼ばれます。
この形が語られるとき、次のように読まれます。
- 左肩 … 下げてきて、いったん止まる
- 頭 … さらに深く下げる。ここが投げ売りの底とされる
- 右肩 … 下げるが、頭ほど深くならない
- ネックラインを上抜け … 売りが尽きたとされる
大事なのは3の部分です。
同じように下げたのに、前ほど深くならなかった。 これは「売りたい人が減った」しるしだと読みます。
ネックラインは、2つの山(頭の左右の戻り高値)を結んだ線です。この線を上に抜けたときに、形が完成したとされます。
実際の数字で見る
三尊天井と同じく、目標値の目安が言い伝えられています。
| 値段 | |
|---|---|
| ネックライン | 1,410円 |
| 頭(いちばん深い谷) | 1,000円 |
| その差 | 410円 |
この410円を、ネックラインに足します。
1,410円 + 410円 = 1,820円
「頭からネックラインまでの深さと同じだけ、上に伸びる」という考え方です。
根拠のある計算ではありません。 経験則として語り継がれてきたものです。目安として見てください。
なお、ネックラインは水平とはかぎりません。 左右の山の高さが違えば、斜めの線になります。その場合、抜けたかどうかの判定はあいまいになります。
ここに注意
「深さが揃っていない形」も逆三尊と呼ばれます。ここに主観が入ります。
教科書に出てくる逆三尊は、左肩と右肩がきれいに揃っています。しかし実際のチャートでは、こうなります。
- 右肩が左肩よりかなり浅い
- 右肩が左肩より深い(頭よりは浅い)
- 谷が4つあるように見える
どこまでを逆三尊と呼ぶかは、見る人が決めています。 同じチャートを見て、ある人は逆三尊と言い、ある人は言いません。
そして、三尊天井と同じ問題があります。
形が完成したと分かるのは、上がった後です。
右肩を作っている最中は、ただ下げているだけにしか見えません。そこで「これは右肩だ」と判断して買うのは、下げ続ける株を買うことと区別がつきません。
安全な使い方は1つです。
ネックラインを抜けるまで、待つことです。
抜けてから買えば、底では買えません。いちばん安いところは取り逃します。 しかし、下げ続ける株をつかむ危険は減ります。
底を当てにいくか、確認してから入るか。どちらにも代償があります。 どちらを選ぶかを、買う前に決めておいてください。
そして、形の役割を間違えないでください。逆三尊は、その会社が良くなったことを示していません。 示しているのは、売りたい人が減ったかもしれない、ということだけです。
関連する言葉
- 三尊天井(ヘッドアンドショルダー) 真ん中がいちばん高い3つの山。ネックラインを割ると下落とされるが、後から名前が付く。
- ダブルボトム 同じ水準の谷を2つ作り、間の山を上に抜けると上昇に転じるとされる形。W字。
- 支持線と抵抗線 何度も反発している下値と、跳ね返されている上値に引く線。多くの人が意識するため機能する。
- だまし 買いや売りのサインが出たのに、直後に反対方向へ動いてしまうこと。
- 出来高(できだか) その日に売買が成立した株数。関心の大きさを表し、株価の動きの信頼度を測る材料になる。
- 最終更新
- 2026-09-17