爆損(ばくそん)
大きな損失を指すネット上の言葉。笑い話にすることで、原因を確かめないまま終わる。
ひとことで言うと
大きな損を出したことを指す、インターネット上の言い方です。
もう少しくわしく
「爆発的な損失」を縮めた言葉です。SNSや掲示板で使われます。
正式な用語ではありません。証券会社の画面にも、決算書にも出てきません。
対になる言葉もあります。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 爆損 | 大きな損 |
| 爆益 | 大きな利益 |
| 爆上げ | 大きく上がること |
| 爆下げ | 大きく下がること |
いくらから「爆」なのかは、決まっていません。 100万円の資金の人の10万円と、1億円の資金の人の10万円では、意味がまったく違います。
実際の数字で見る
この言葉が使われる場面を、数字で並べます。
| 場面 | よくある損の幅 |
|---|---|
| 決算が予想を下回った | −10〜−20% |
| 業績の下方修正 | −15〜−30% |
| 信用取引で逆に動いた | 資金の何倍にもなりうる |
| 仕手株の急落に巻き込まれた | −50%以上もある |
ここで大事なのは、元手に対して何割かです。
| 元手 | 損の額 | 元手に対する割合 |
|---|---|---|
| 100万円 | 30万円 | −30% |
| 1,000万円 | 30万円 | −3% |
同じ30万円でも、意味がまるで違います。
SNSで「爆損した」という投稿を見ても、その人の資金に対して何割なのかは分かりません。 金額だけでは、深刻さが伝わらないのです。
ここに注意
笑い話にすると、原因を調べないまま終わります。
この言葉のいちばんの問題はここです。
「爆損したわ」と書いて終わりにすると、次の3つが確かめられないままになります。
| 確かめるべきこと | 例 |
|---|---|
| 何を見落としたか | 決算の数字を読んでいなかった |
| 量が多すぎなかったか | 1銘柄に資金の8割を入れていた |
| 決めていた線を守ったか | 損切りの値段を決めていなかった |
同じ失敗をもう一度する人と、しない人の差は、ここを確かめたかどうかです。
もう3つ、知っておいてください。
1. SNSの損の話は、量が偏っています。
爆損の投稿は目立ちます。しかし淡々と持ち続けている人は、何も書きません。
その結果、「みんな損している」あるいは「みんな儲けている」という誤った印象ができます。どちらも、書いている人しか見えていません。
2. 「爆益」の投稿は、さらに偏っています。
損の話は自嘲として書きやすく、利益の話は自慢として書かれます。
利益の投稿には、その人が同時に抱えている含み損が書かれていません。 一部だけを切り取ることができます。
他人の成績を基準に自分の判断を変えるのは、いちばん危ない使い方です。
3. 信用取引では、元手を超えます。
現物取引なら、損の上限は投じた金額までです。株価がゼロになっても、それ以上は減りません。
信用取引では違います。追証が発生し、元手を超えて借金が残ることがあります。
| 取引 | 損の限り |
|---|---|
| 現物 | 投じた金額まで |
| 信用取引(買い) | 元手を超えることがある |
| 空売り | 理論上、限りがない |
「爆損」という軽い言葉で語られるものの中に、元手を超えた損が混ざっています。言葉の軽さと、中身の重さが合っていません。
そのうえで、この言葉との付き合い方を書いておきます。
自分の損を語るときは、金額ではなく元手に対する割合で考えてください。
「30万円の損」ではなく「資金の30%の損」と言い換えると、事の大きさが正しく分かります。
そして、割合で考えれば次にどうすべきかも見えます。
| 元手に対する損 | 元に戻すのに必要な上昇 |
|---|---|
| −10% | +11.1% |
| −30% | +42.9% |
| −50% | +100% |
深いほど、取り返すのは急に難しくなります。 この計算は損切りのページで詳しく扱っています。
関連する言葉
- 含み損(ふくみぞん) まだ売っていない損。売らなければ確定しないというのは錯覚で、値段はすでに下がっている。
- 損切り(ロスカット) 損が出ている株を売って、損失を確定させること。傷が広がる前に止める行為。
- 退場(たいじょう) 資金を失い、株式投資そのものから撤退すること。
- 追証(おいしょう) 信用取引で損が膨らみ担保が不足したとき、証券会社から追加の入金を求められること。
- 二階建て 現物株を担保に、同じ銘柄を信用でも買うこと。下げたとき損失が二重に効く。
- 最終更新
- 2026-09-18