呼値(よびね)
注文を出せる値段のきざみ。株価の水準によって1円きざみ、5円きざみと変わる。
ひとことで言うと
注文を出せる値段のきざみ幅のことです。
もう少しくわしく
「1,234円50銭で買いたい」と思っても、その値段では注文できません。
株価にはきざみが決まっています。1円きざみの銘柄なら、出せるのは1,234円か1,235円です。その間はありません。
このきざみを呼値の単位といいます。
そして、株価の水準によってきざみが変わります。
| 株価 | 呼値の単位 |
|---|---|
| 3,000円以下 | 1円 |
| 3,000円超〜5,000円以下 | 5円 |
| 5,000円超〜30,000円以下 | 10円 |
| 30,000円超〜50,000円以下 | 50円 |
株価が高いほど、きざみも粗くなります。
なぜ分けるのか。1円きざみのままだと、値段の候補が多すぎるためです。10万円の株を1円きざみにすると、板が細かく散らばり、かえって売買しにくくなります。
なお、東証株価指数(TOPIX)の主要100銘柄は、これより細かいきざみが使われています。売買が活発な銘柄ほど、細かく刻めるようにしているためです。
正確な一覧は日本取引所グループのサイトで公開されています。売買する前に、その銘柄のきざみを確認してください。
実際の数字で見る
きざみの粗さは、売買のたびにかかる見えない費用になります。
株価4,000円(5円きざみ)の銘柄を例にします。
| 値段 | |
|---|---|
| 売りたい人がいちばん安く出している値段 | 4,005円 |
| 買いたい人がいちばん高く出している値段 | 4,000円 |
| その差(スプレッド) | 5円 |
いま買ってすぐ売ると、4,005円で買って4,000円で売ることになります。
| 計算 | |
|---|---|
| 100株の買い | 400,500円 |
| 100株の売り | 400,000円 |
| 差 | −500円 |
何もしていないのに500円減ります。株価に対して0.125%です。
これは手数料とは別にかかります。手数料が無料の証券会社でも、この差はなくなりません。
きざみが細かい銘柄なら、この差は小さくなります。株価2,000円(1円きざみ)なら、差は1円、率にして0.05%です。
ここに注意
きざみが変わる境目で、注文が通らないことがあります。
株価が2,990円から上がって3,010円になったとします。このとき、きざみは1円から5円に変わっています。
2,990円のときに「3,003円で売る」という注文を出していた場合、その値段は5円きざみでは存在しません。証券会社の画面で注文時に弾かれます。
もう1つ、成行注文との関係があります。
きざみが粗い銘柄を成行で買うと、1段階上の値段まで飛びます。
| 株価 | 1段階の差 | 100株での差 |
|---|---|---|
| 2,000円(1円きざみ) | 1円 | 100円 |
| 40,000円(50円きざみ) | 50円 | 5,000円 |
同じ「1段階」でも、金額はまったく違います。株価が高い銘柄ほど、成行注文の代償が大きくなります。
最後に、実際的な話を書いておきます。
株価が高い銘柄は、それだけで売買しにくいということです。
- きざみが粗く、売買のたびの差が大きい
- 100株買うのに数百万円かかる
- 少しずつ買い増すことができない
株価が安い銘柄が良い、という意味ではありません。同じ会社に投資するなら、売買の費用は安いほうがよいというだけです。
なお、株価の高さと会社の価値は関係ありません。株式分割をすれば株価は下がり、きざみも細かくなります。会社の中身は何も変わりません。
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- 最終更新
- 2026-09-17