プライム・スタンダード・グロース
東京証券取引所の3つの市場区分。会社の規模と成熟度で分かれており、リスクの性格が違う。
ひとことで言うと
東京証券取引所にある3つの売り場です。会社の規模と成熟度によって分かれています。
もう少しくわしく
2022年4月、東京証券取引所は市場区分を再編しました。それまでの「東証一部・二部・マザーズ・ジャスダック」は廃止され、次の3つになりました。
| 区分 | 性格 | 上場会社数の目安 |
|---|---|---|
| プライム | 大企業。海外の投資家も見ている | 約1,600社 |
| スタンダード | 中堅企業。国内中心 | 約1,600社 |
| グロース | 新興企業。赤字でも上場できる | 約600社 |
区分ごとに、上場を維持するための基準が定められています。
たとえばプライムでは、流通株式時価総額100億円以上が求められます。この基準を割り込んだ会社は改善計画を出し、猶予期間に入ります。
投資家にとっての意味は、株の性格がまったく違うという点です。
実際の数字で見る
区分ごとの傾向は、おおよそ次のようになります。
| プライム | グロース | |
|---|---|---|
| 会社の規模 | 大きい | 小さい |
| 利益 | 出している会社が多い | 赤字の会社も多い |
| 配当 | 出す会社が多い | 出さない会社が多い |
| 1日の値動き | 1〜3%程度 | 5〜15%動くことも |
| 売買のしやすさ | 高い | 低い場合がある |
グロース市場の会社は、今の利益ではなく将来の成長で評価されます。 そのため期待が外れたとき、株価は一気に半分以下になることがあります。
ここに注意
グロース市場の株は、PERやPBRで判断できないことが多くあります。
利益が出ていない会社では、PER(株価 ÷ 1株あたり利益)が計算できません。赤字だからです。当サイトでも、こうした銘柄はPERの欄が空欄になります。
これは不備ではなく、判断材料が存在しないということです。
グロース市場の会社に投資するということは、「この会社は数年後に利益を出せる」という予想に賭ける行為です。財務データだけでは検証できません。
もう一つ、見落とされやすい落とし穴があります。
規模が小さい会社は、売りたいときに売れないことがあります。
1日の売買代金が数千万円しかない銘柄では、まとまった株数を売ろうとすると、自分の売り注文で株価が下がります。 これを流動性の問題と呼びます。
当サイトが分析対象を時価総額100億円以上に絞っているのは、この理由によります。分析の結果を見て買おうとしても、実際には買えない・売れない銘柄を並べることに意味はないためです。
なお、市場区分は会社の優劣を表すものではありません。 スタンダード市場に、長年安定して配当を出し続けている優良企業は多数あります。プライム市場にも、業績が低迷している会社はあります。
区分はあくまで、リスクの性格を見分けるための入り口と考えてください。
関連する言葉
- 上場廃止 株式市場での売買ができなくなること。理由によって、株主が受け取れる金額はまったく違う。
- 時価総額 株価に発行済みの株数をかけた金額。その会社全体を今の値段で買うときの総額。
- IPO(新規公開株) 会社が初めて株式市場に上場し、誰でも株を買えるようになること。
- 流動性 売りたいときに売れるかどうかの度合い。低い銘柄は、自分の注文で株価が動いてしまう。
- 最終更新
- 2026-09-16