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株を学ぶ / 相場の俗語

コツコツドカン

小さな利益を積み上げた後、一度の大きな損ですべて失うこと。勝率が高くても負ける形。

ひとことで言うと

小さな利益をコツコツ積み上げた後、一度のドカンですべて失うことです。

もう少しくわしく

コツコツドカン小さな利益を何度も積み上げた後、一度の大きな損ですべて失う形。 元手 資産 小さな利益を22回積み上げる 1回で -41%
資産勝率が高くても、1回の負けが大きければ合計は赤字になる
小さな利益を22回積み上げて資産を1.5倍にした後、1回の大きな損で元手を割り込んでいます。説明のための模式図です。実在の銘柄・企業の数値ではありません。

この形になる人の行動には、はっきりした特徴があります。

場面 行動
利益が出た +3%ですぐ売る(減るのが怖い)
損が出た 売らない(確定させたくない)

つまり利益は小さく確定させ、損は確定させないという一貫した偏りです。

その結果、次のことが起きます。

  • 勝ちは何度もある。しかし1回あたりが小さい
  • 負けは少ない。しかし1回が致命的

そして最後に、抱え続けた含み損が限界を超えて一度に確定します。それが「ドカン」です。

この偏りは、人間に共通する傾向です。利益は確実に受け取りたく、損失は先送りしたくなる。 行動経済学でよく知られた性質で、意志の弱さではありません。

実際の数字で見る

勝率88%でも負ける例です。

回数 1回あたり 合計
勝ち 22回 +2.5% +56%
負け 1回 -41% -41%

23回中22回勝っています。勝率は約96%です。

しかし資産は、100万円 → 156万円 → 92万円。元手を割り込みました。

ここで気づいてほしいのは、勝率がまったく意味を持っていないことです。

投資の成績を決めるのは次の式です。

勝ちの大きさ × 勝つ回数 − 負けの大きさ × 負ける回数

勝率はこの式の一部でしかありません。1回あたりの大きさのほうが効きます。

ここに注意

対処は「損を早く切る」だけではありません。「利益を伸ばす」ことも同じくらい重要です。

コツコツドカンを直そうとすると、多くの人は損切りを早くします。それは正しいのですが、それだけでは損切り貧乏になります。

直すべきこと
損の側 大きくなる前に確定させる
利益の側 小さいうちに確定させない

両方を直さないと、今度は「コツコツ負けて、たまに小さく勝つ」形になります。

具体的には、損と利益の比率を先に決めてください。

1回で失ってよい額の、2倍以上の利益を狙う。

  • 損切りは買値の8%下
  • 利益の目標は買値の16%以上

この比率なら、勝率が40%でも合計はプラスになります。

回数 1回あたり 合計
勝ち 4回 +16% +64%
負け 6回 -8% -48%
合計 10回 +16%

勝率40%で勝てます。 これが「勝率より比率」という意味です。

そしてもう一つ、より根本的な対処があります。

1回に投じる金額を小さくすることです。

ドカンが致命傷になるのは、その1回に大きすぎる金額を投じているからです。資産の5%しか投じていなければ、41%の損失は資産の2%にすぎません。

コツコツドカンは、技術の問題である前に金額の決め方の問題です。

関連する言葉

  • 損切り(ロスカット) 損が出ている株を売って、損失を確定させること。傷が広がる前に止める行為。
  • 利確(利益確定) 含み益が出ている株を売って、利益を現実のものにすること。売るまで利益は存在しない。
  • ポジションサイズ 1回の取引にいくら投じるかの決め方。銘柄選びより結果を左右する。
  • 損切り貧乏 小さな損切りを繰り返した結果、少しずつ資金を減らしてしまう状態。
最終更新
2026-09-16