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株を学ぶ / 売買の手法

ドルコスト平均法

毎月同じ金額を買い続ける方法。買う時期を分散し、高値で一度に買う失敗を防ぐ。

ひとことで言うと

毎月決まった金額を買い続ける方法です。買う時期を分散して、高値で一度に買う失敗を防ぎます。

もう少しくわしく

「毎月3万円ぶん買う」と決めて、機械的に買い続けます。株数ではなく、金額を固定することが要点です。

金額を固定すると、次のことが自動的に起こります。

  • 株価が高いとき … 同じ3万円で買える株数は少ない
  • 株価が安いとき … 同じ3万円で買える株数は多い

つまり安いときに多く買い、高いときに少なく買うことになります。意識しなくても、そうなります。

名前に「ドル」とありますが、通貨は関係ありません。英語の dollar-cost averaging の訳で、日本語では定額購入法とも呼ばれます。

この方法が支持される理由は、判断を必要としないことにあります。

「今が買い時か」を毎回考える必要がありません。相場を読む力がなくても実行できます。

実際の数字で見る

毎月3万円ずつ、4か月買い続けた場合です。

月 株価 買えた株数
1月 1,000円 30株
2月 600円 50株
3月 750円 40株
4月 1,000円 30株
合計 150株
ドルコスト平均法毎月同じ金額を買うと、安い月ほど多くの株数を買うことになる図。 30株 1,000円 50株 600円 40株 750円 30株 1,000円
毎月3万円で買えた株数
毎月3万円ずつ買った場合に取得できた株数です。株価が安い月ほど、多くの株数を買えていることが分かります。説明のための模式図です。実在の銘柄・企業の数値ではありません。

投資額は12万円、取得した株数は150株です。

平均取得単価 = 120,000円 ÷ 150株 = 800円

一方、株価の単純な平均は (1,000+600+750+1,000) ÷ 4 = 837.5円 です。

平均取得単価のほうが安くなっています。 安いときに多くの株数を買えたためです。

もし1月に12万円を一度に投じていれば、取得単価は1,000円でした。4月時点で損益ゼロです。ドルコスト平均法なら、同じ4月時点で25%の含み益になります。

ここに注意

万能ではありません。3つの限界があります。

1つ目。右肩上がりの相場では、一括投資に負けます。

株価が一度も下がらずに上がり続ける場合、最初に全額を投じたほうが有利です。ドルコスト平均法では、後から買うほど高い値段で買うことになります。

この方法が効くのは、価格が上下する相場です。

2つ目。下がり続ける銘柄では、損失が増えるだけです。

株価が1,000円から300円へ、業績悪化を理由に下がり続けたとします。ドルコスト平均法で買い続ければ、平均取得単価は下がりますが、損失額は増え続けます。

これはナンピンと同じ構造です。違いは次の点にあります。

ドルコスト平均法 ナンピン
買う理由 あらかじめ決めた計画 下がったから
金額 毎回同じ 増やしがち
対象 主に指数に連動する商品 特定の1銘柄

個別株でこの方法を使う場合、下がり続けたときの止め方を決めておく必要があります。

3つ目。手数料が積み上がります。

毎月買えば、年12回の取引です。1回あたりの手数料が小さくても、回数が多ければ効いてきます。買付手数料が無料の証券会社を選ぶことが前提になります。

この方法が最も適しているのは、投資信託やETFです。

  • 個別の会社が倒れるリスクがない(多数の会社に分散されている)
  • 長期では成長してきた実績がある
  • 少額から買え、自動積立ができる

NISAのつみたて投資枠は、この方法を前提に設計されています。毎月決まった額を自動で買い付ける仕組みです。

個別株で使う場合は、その会社が長期に存続すると判断できることが条件になります。判断せずに買い続ければ、ナンピンと同じ結果になります。

関連する言葉

  • 分散投資 複数の銘柄に分けて投資すること。1社の失敗で資産の大半を失う事態を防ぐ。
  • NISA(ニーサ) 投資で得た利益に税金がかからない制度。通常は約20%が引かれる。
  • ナンピン(難平) 買った株が下がったとき、さらに買い増して平均の取得価格を下げる手法。初心者が資産を失う最大の原因でもある。
  • 単元未満株 100株に満たない数で買える仕組み。少額から始められるが、制約もある。
最終更新
2026-09-16