ストキャスティクス
直近の値幅のどこに今の終値があるかを0〜100で示す指標。RSIと同じ弱点を持つ。
ひとことで言うと
直近の値動きの幅のうち、今の終値がどのあたりにあるかを0〜100で示した数字です。
もう少しくわしく
計算は単純です。
%K =(今の終値 − 期間中の最安値)÷(期間中の最高値 − 期間中の最安値)× 100
期間は14日が標準です。
意味はこうなります。
| %K | 状態 |
|---|---|
| 100 | 終値が期間中の最高値 |
| 50 | 値幅のちょうど真ん中 |
| 0 | 終値が期間中の最安値 |
そして、%Kを3日平均したものが%Dです。2本の線が使われます。
| 線 | 性質 |
|---|---|
| %K | 速い。細かく動く |
| %D | %Kを均したもの。遅い |
読み方は、移動平均線の交差と同じです。
- %Kが%Dを下から上に抜けた … 買いの目安とされる
- %Kが%Dを上から下に抜けた … 売りの目安とされる
さらに、%Dをもう一度平均したスロー・ストキャスティクスもあります。動きが鈍くなる分、だましが減るとされます。
実際の数字で見る
14日間の値幅が1,000円〜1,200円だった場合。
| 今の終値 | %K | 意味 |
|---|---|---|
| 1,200円 | 100 | 14日間で最も高い |
| 1,150円 | 75 | 値幅の上のほう |
| 1,100円 | 50 | ちょうど真ん中 |
| 1,000円 | 0 | 14日間で最も安い |
ここで気づいてほしいのは、株価の水準を見ていないことです。
同じ%K=75でも、1,150円のときもあれば、10,000円のときもあります。見ているのは直近の値幅の中での位置だけです。
ここに注意
RSIとまったく同じ弱点があります。強い上昇では、80以上に張り付いたまま動きません。
上昇が続くということは、終値が毎日、直近の高値圏にあるということです。定義上、%Kは高いままになります。
「80を超えたから売り」と判断すると、そこからの上昇をすべて逃します。
この指標が効きやすいのは、株価が一定の範囲で上下している局面です。流れが明確に出ている局面では、判断を誤らせる側に働きます。
これはRSIと共通の性質です。
| 指標 | 見ているもの | 共通の弱点 |
|---|---|---|
| RSI | 上げ幅と下げ幅の比率 | トレンドで張り付く |
| ストキャスティクス | 値幅の中での位置 | 同じ |
つまり、RSIとストキャスティクスを両方見ても、確認したことにはなりません。 同じことを別の形で見ているだけです。
もう一つ、実務的な注意があります。
期間の取り方が統一されていません。
%Kの期間を5日にするか14日にするか、%Dを3日平均にするか5日にするか。証券会社やツールによって初期設定が違います。
同じ銘柄でも、設定が違えば別の形が出ます。他人の「ストキャスが買いサイン」という発言は、その人の設定での話です。
当サイトはストキャスティクスを銘柄の抽出条件に使っていません。過去の値動きの位置であり、会社の中身とは無関係だからです。
値動きから作った指標は、値動きを言い換えたものにすぎません。この点は、RSIやMACDと同じです。
関連する言葉
- RSI(相対力指数) 買われすぎ・売られすぎを0〜100で示す指標。上昇が続くあいだは高いまま張り付く。
- MACD(マックディー) 2本の平均線の差から流れの変わり目を見る指標。反応は速いが、だましも多い。
- ボリンジャーバンド 移動平均線の上下に、値動きの散らばりに応じた幅の線を引いた指標。幅の伸び縮みを見る。
- 移動平均線 過去一定期間の終値を平均してつないだ線。株価の方向をならして見るために使う。
- 最終更新
- 2026-09-16