ボリンジャーバンド
移動平均線の上下に、値動きの散らばりに応じた幅の線を引いた指標。幅の伸び縮みを見る。
ひとことで言うと
移動平均線の上下に、値動きの大きさに応じて伸び縮みする線を引いたものです。
もう少しくわしく
真ん中の線は20日移動平均線です。その上下に引く線の幅は、標準偏差という数字で決まります。
標準偏差とは、値がどれくらいばらついているかを表す数字です。
- 毎日1%しか動かない銘柄 … ばらつきが小さい → バンドは狭い
- 毎日8%動く銘柄 … ばらつきが大きい → バンドは広い
幅は次のように呼び分けます。
| 呼び名 | 幅 |
|---|---|
| ±1σ(シグマ) | 標準偏差1つ分 |
| ±2σ | 標準偏差2つ分(最もよく使われる) |
| ±3σ | 標準偏差3つ分 |
この指標の要点は、幅そのものが情報を持っていることです。
- 幅が狭い(スクイーズ) … 値動きが小さい。動きが乏しい時期
- 幅が広い(エクスパンション) … 値動きが大きい。何かが起きている
実際の数字で見る
株価1,000円、標準偏差が30円の銘柄の場合。
| 線 | 値段 |
|---|---|
| +2σ | 1,060円 |
| 20日移動平均 | 1,000円 |
| −2σ | 940円 |
この銘柄の株価は、おおむね940〜1,060円の範囲で動いているということです。
同じ株価1,000円でも、標準偏差が80円の銘柄なら840〜1,160円になります。同じ「1,000円の株」でも、値動きの激しさはまるで違います。
バンドの幅は、その違いを目で見える形にしたものです。
ここに注意
「±2σの中に95%収まる」という説明を見かけますが、株価では成り立ちません。
95%という数字は、値動きが正規分布(きれいな釣り鐘型)に従う場合の理論値です。
しかし株価はそうなりません。普段は小さく動き、たまに極端に大きく動くという性質があります。決算発表、業績修正、市場全体の急落。こうした日は、理論上ほとんど起こらないはずの大きさで動きます。
統計ではこれを裾が厚いと言います。実際には、理論よりも高い頻度でバンドの外に出ます。
したがって、次の判断は危険です。
- 「+2σに達したから売り」… そのまま上がり続けることがある
- 「−2σに達したから買い」… そのまま下がり続けることがある
とくに悪材料が出た局面では、株価は−2σを割ったまま何日も下げ続けます。この動きはバンドウォークと呼ばれます。バンドに沿って歩くように下がっていく形です。
もう一つ、実務的な注意があります。
バンドが狭くなった後に大きく動くとは、どちらに動くかまでは分からないということです。
「スクイーズの後に大きく動く」というのはよく言われますが、上か下かは示されません。 幅が狭い状態は「動きが乏しい」という事実であって、次の方向を予告するものではありません。
当サイトは、ボリンジャーバンドを銘柄の抽出条件に使っていません。過去の値動きのばらつきは、会社が今後どうなるかを語らないためです。
ただし1つ、有用な使い方があります。バンドの幅を見れば、その銘柄が自分に耐えられる値動きかどうかが分かります。 幅が広い銘柄は、1日で10%動くことが普通にあります。それに耐えられないなら、買う前に避けるべきです。
関連する言葉
- 移動平均線 過去一定期間の終値を平均してつないだ線。株価の方向をならして見るために使う。
- RSI(相対力指数) 買われすぎ・売られすぎを0〜100で示す指標。上昇が続くあいだは高いまま張り付く。
- MACD(マックディー) 2本の平均線の差から流れの変わり目を見る指標。反応は速いが、だましも多い。
- 窓(ギャップ) チャートに現れる空白。前日の値段と当日の値段が離れて取引が始まったときにできる。
- 最終更新
- 2026-09-16