株を学ぶ / 相場の俗語
往復ビンタ
高値で買って安値で売り、その後に上がること。上下どちらの動きでも損をする。
ひとことで言うと
高いところで買い、下がって耐えられず売り、その後に上がっていくことです。
もう少しくわしく
株価上がったところで買い、下がったところで売る。両方向で損をする形
左の頬を叩かれ、続けて右の頬も叩かれる。その様子から往復ビンタと呼ばれます。
起きる順番はこうです。
結果として、上がった分も下がった分も取り損ね、損だけが残ります。
さらに悪いことに、この後こう考える人がいます。「売らなければよかった」。そして次に同じ場面が来たとき、今度は売らずに持ち続けて、大きな損を抱えます。
往復ビンタの本当の害は、次の判断まで狂わせることです。
実際の数字で見る
100万円を投じた場合。
| 時点 | 株価 | 資産 |
|---|---|---|
| 買う | 1,520円 | 100万円 |
| 底で売る | 940円 | 62万円 |
| その後(持っていれば) | 1,560円 | 103万円 |
38万円の損が確定しました。そして手元に株はありません。
もし何もしなければ、3万円の利益でした。動いたことで、動かない場合より41万円悪い結果になっています。
ここに注意
往復ビンタは「売り方が下手だった」のではなく、「買う前に決めていなかった」ことが原因です。
この形になる人は、買う時点で次の2つを決めていません。
- いくらまで下がったら売るか
- どんな理由なら持ち続けるか
決めていないため、下げるたびに気持ちで判断することになります。そして気持ちは、いちばん下がったときにいちばん弱くなります。
対処は1つだけです。買う前に決めておくこと。
| 決めておくこと | 例 |
|---|---|
| 撤退する水準 | 買値の10%下で売る |
| 持ち続ける理由 | 業績が伸びている限り持つ |
| 売る理由 | 業績が2期続けて悪化したら売る |
決めておけば、下げたときに判断する必要がありません。すでに決めたことを実行するだけになります。
もう一つ、実務的な点です。
買う金額を、耐えられる大きさに抑えてください。
100万円の下落は耐えられなくても、20万円なら耐えられる、ということがあります。往復ビンタになるのは、その人にとって大きすぎる金額を投じたときがほとんどです。
金額を減らせば、同じ値動きでも判断が変わります。下手なのは判断ではなく、金額の決め方であることが多いのです。
関連する言葉
- 高値掴み(たかねづかみ) 株価が一番高いところで買ってしまい、その後の下落に巻き込まれること。
- 狼狽売り(ろうばいうり) 株価の急落に慌てて、冷静な判断をせずに売ってしまうこと。
- 損切り(ロスカット) 損が出ている株を売って、損失を確定させること。傷が広がる前に止める行為。
- 行ってこい 大きく上がった後、結局もとの値段まで戻ること。何も起きなかったのと同じ結果になる。
- 最終更新
- 2026-09-16