議決権
株主総会で投票できる権利。原則として1単元につき1個で、単元未満株には付かない。
ひとことで言うと
株主総会で議案に賛成・反対を投票できる権利です。
もう少しくわしく
株主の権利は、大きく3つに分かれます。
| 権利 | 内容 |
|---|---|
| 議決権 | 経営に意見を言う |
| 配当を受け取る権利 | 利益の分配を受ける |
| 残余財産の分配を受ける権利 | 解散時に残った財産を受け取る |
議決権の数は、1単元につき1個です。日本では1単元=100株が原則なので、
100株で1個、1,000株で10個
となります。
ここで重要な点があります。
議決権が付かない株もあります。
| 種類 | 議決権 |
|---|---|
| 単元株(100株) | あり |
| 単元未満株(1〜99株) | なし |
| 自己株式(会社が持つ自社株) | なし |
| 一部の優先株 | なし(配当が優先される代わり) |
1株から買える仕組みで買った場合、配当は受け取れますが議決権はありません。
実際の数字で見る
発行済株式数1億株、1単元100株の会社の場合。
| 数 | |
|---|---|
| 発行済株式数 | 1億株 |
| うち自己株式 | 500万株 |
| 議決権のある株式 | 9,500万株 |
| 議決権の総数 | 95万個 |
ここで、ある株主が200万株を持っているとします。
議決権比率 = 2万個 ÷ 95万個 = 約2.1%
発行済株式数に対する割合(2.0%)とは、わずかに違います。自己株式を除いて計算するためです。
「3%以上で帳簿を閲覧できる」といった基準は、議決権の割合で判定されます。
ここに注意
個人株主1人の議決権では、議案の結果を変えることはできません。しかし意味がないわけではありません。
100株の株主が持つ議決権は1個です。総数95万個のうちの1個では、結果は動きません。
それでも行使すべき理由が2つあります。
1. 反対票の割合が公表される。
株主総会の後、臨時報告書として賛成・反対の票数が開示されます。ここで役員の選任議案に対する賛成率が低ければ、会社は無視できません。
実際に、賛成率が7割を切った役員が翌年に退任するといった例があります。1票ずつの積み重ねが、この数字を作ります。
2. 誰も見ていないと、会社は緩む。
株主が誰も議決権を行使しない会社では、経営陣の提案がそのまま通り続けます。外から見られているという緊張が働きません。
もう一つ、制度として知っておくべき点があります。
議決権のない株式を発行する会社があります。
配当を多めに受け取れる代わりに議決権がない株式(優先株)や、種類の違う株式を発行する会社があります。創業者が経営権を保ちながら資金を集めるために使われることがあります。
購入する前に、その株式に議決権があるかどうかを確認してください。通常の上場株式には議決権がありますが、例外は存在します。
なお、議決権を得られるかは権利確定日で決まります。 3月決算の会社なら3月末時点で株主名簿に載っている必要があり、株を売買してから名簿に載るまでには2営業日かかります。
関連する言葉
- 株主総会 会社の重要事項を株主が決める会議。1株でも持っていれば議決権が得られる。
- 単元株(たんげんかぶ) 株を売買するときの最小単位。日本では原則100株。
- 単元未満株 100株に満たない数で買える仕組み。少額から始められるが、制約もある。
- 自己株式(金庫株) 会社が買い戻して保有している自社の株。EPSやROEの計算から除かれる。
- 最終更新
- 2026-09-16